花火の種類

見上げて楽しむ・手に持って楽しむ

玩具花火を楽しむ子供

単発花火玉

単発の花火玉の打ち上げ方は、筒に発射薬を入れて花火玉の竜頭、玉の導火線の反対側の頂点に紐を通して玉を静かに降ろし、筒底にしっかり定着させます。 そして筒口から種火を投げ入れます。 筒と玉の間に隙間ができるように玉がつくられでいるので、隙間を通って発射薬に点火して爆発を起こし打ち上げられます。

早打ち

それまで木製の筒で打ち上げ花火を出していましたが、大正十年頃、鉄製の打ち上げ筒の製造に成功し、尺玉、二尺玉といった大きな打ち上げ花火が上げられるようになります。 さらに昭和になると、打ち上げの技術が進みました。 連続的に打ち上げる「早打ち」や「追い打ち」や、小さい玉から大きい玉へと打ち上げる「段打ち」という手法などです。 これらの技術により、単発の打ち上げからリズミカルなものになりました。 早打ちや追い打ちの花火玉は、玉の上部に把手を付け、下側に発射火薬を取り付けます。 垂直に打ち上げ筒を固定して、螺旋状か円形の鉄板を真っ赤に焼いて筒の底に入れておき、筒に次々と玉を入れて打ち上げます。 普通の早打ちでは打ち上げ筒一本で十発から二十発ほど、五十発、百発と連続して打ち上げる場合には筒を何本も用意しておきます。

玩具花火

玩具花火が量産され、一般の家庭で花火を楽しめるようになるのは昭和になってからです。 玩具花火の筒は竹などで作られていたのですが、昭和3年頃から紙管になったのです。 紙管の製造によって玩具花火の大量生産ばかりでなく、その種類を増してきます。 昭和前期のこの頃が、玩具花火の発展期であるといえるでしょう。